Core Contents

センサアレイが広げる夢の科学技術

アレイは英語のarrayで、「配列」「整列」を意味します。色々な産業で使われる普通名詞ですが、センサ関連製品においてアレイはとても重要な概念です。複数のセンサを配列することで、より高感度で理想的な測定・検出を実現しているためです。

センサは、利便性の面でも安全性の面でも私たちの生活になくてはならないものですね。

アレイは、そんなセンサを支える夢の科学技術と言えます。

この記事では、センサにおけるアレイの重要性や、どういった製品が各メーカーからラインナップされているかを解説いたします。

アレイのイメージ画像

1.センサとは

センサとは、簡単に言えば、私たち人間が五感で受け取るような類の信号(刺激)を検出し、電気信号などによって再現する機器のことです。

「目で見て美しい」「触って気持ちいい」「味わって美味しい」といった感覚を、人工的にデータ化してくれますね。

私たちはこの感覚を何気なく享受していますが、センサは違います。
感度が良くないと少しの刺激では反応しなかったり、センサの測定範囲が小さくて全ての刺激を捉えられず、正確な再現ができなかったりするのです。

一つ例を挙げましょう。

センサ開発で最も難航したのは、ニオイセンサでした。
ニオイはプリミティブな感覚でありながら、実はかなり複雑。

ニオイの元となる化学物質が嗅細胞に付着し、脳がそれを識別しているのですが、この化学物質を構成する分子はなんと数十万種!

それら全てを人工的に検出し、信号に都度変換させるというのはかなり大変ですね。
事実、私たちもニオイを表現する時には「臭い」「いい匂い」「おいしそうな匂い」「香ばしい」とか、その程度ですよね。

現在はニオイセンサが実現しています。

実用化には様々なアプローチがなされてきましたが、
そのうちの一つが「アレイ」です。
次項でアレイと、その重要性についてご説明いたします。

2.センサにおけるアレイの重要性

冒頭でもご紹介したように、アレイは配列という意味です。
ものづくりにおいては、ウェハーというシリコン結晶を薄くスライスしたものの上に、標準的な素子を規則的に配列する手法を指します。集積回路はこのアレイのうちの一つですね。

高感度で広範囲のセンシングを行うために、センサもアレイ手法がとられます。

センサと聞いて「どんなものだっけ?」という方もいらっしゃるかもしれません。

センサは、多種多様に存在しますが、半導体によって実現されたものは少なくありません。
センサを構成するコンポーネントの主役と言っていいでしょう。

光を検出して電気信号に変換するフォトダイオード,フォトカプラなどですね。

もちろん半導体センサだけではないのですが、電子工作において最も身近で、最も使う機会の多い電子部品と言えるでしょう。

そういったセンサの役割を果たす半導体を規則的にならべ、アレイとすることによって(ウェハー上に必要素子とともに規則的に並べ、パッケージングする)、小さな刺激を検出しやすくなったり、配列を工夫することによって空間的な情報取得が可能となったりするのです。

そのため市販のアレイには、「トランジスタアレイ」といった用いられる半導体が商品名についていることがあります。

なお、複数個配列されたセンサは、センサ素子チャネルなどとも呼ばれます。

先ほどご紹介した、ニオイセンサのアレイを例に見てみましょう。

ニオイは膨大な数の分子が存在する、とお話しました。それぞれの分子を検出するために、種類分けし、分別された種類ごとのニオイを感知できるセンサを配列します。

できるだけ多くのニオイをキャッチするためには、より多くのニオイに対応できるセンサが大切ですが、やはり一つでは難しい。
そのため必要な数の分だけ配列できるアレイとして実用化されているのです。

ちなみに半導体式ニオイセンサに用いられるのは、金属酸化物半導体などが有名です。

もちろん方法は一つではありません。

しかしながら近年センサをアレイにして活用する技術はどんどん進んでおり、目覚ましく高度化した分野は少なくありません。

ニオイセンサしかり。美しい色彩を検出する色センサしかり。
市販化されたものは必要回路がパッケージングされ、モジュールとなったものも多く、個人がロボット工作をしたい時にも容易に取り入れることができます。

今後、その可能性はますます広がっていくでしょう。

センサアレイのこれからを考えると、夢が広がりますね!

3.市販されているセンサアレイ

各メーカーから市販されているアレイについてご紹介いたします。

①フォトリフレクタアレイ

フォトリフレクタとは、光センサのうちの一つです。

送信部と受信部を有する製品で、送信部には赤外線やLEDといった発光素子を、受信部にはフォトトランジスタなどの受光素子が備わります。

送受信部分は部品の同一面に平行して設置されており、送信部が発光すると、発光先にある物体にその光が反射し、受信部で光を受信する、という仕組みです。

すると、フォトトランジスタが光を電気信号に変え、機器として動作することとなります。

物体の有無の判定に使われたり、知育玩具などで見られるライントレーサーなどで利用されたりしてきました。

当然ながら、フォトトランジスタがたくさんあればあるほど、検出範囲は広くなるし感度も高くなる傾向にあります。
そのため高性能が求められるシーンでは、単体よりもアレイが重宝されます。

ちなみにアレイは規則的にセンサが並んでいるため、メーカーの製品によっては分解して使用することのできる個体もラインナップされています。

②フォトダイオードアレイ

フォトダイオードもまた光センサのうちの一つで、光を検出・電気信号に変換し、光量に応じた電流を流す半導体です。

pn接合型ダイオードで、接合部に光が入射すると電子と正孔のペアが発生します。
この電子の方はn型半導体へと移動し、正孔の方はp型半導体に向かいます。
この状態のダイオードの両極を繋ぐと電流が流れる仕組みを利用したものです。

ソーラー電池、デジタルカメラのイメージセンサ、各種検出機器など幅広く用いられてきました。

比較的少ない光量でも機能しますが、極端に発光しないようなシーンではあまり用いられません。

これらの他、「圧力センサアレイ」「触覚アレイ」など、所望のセンサの種類によって既にモジュールとなった製品もあり、実装するだけで高い性能の検知・検出を実現できる強い味方だと定評があります。

▶センサの購入はこちらから

4.まとめ

センサの可能性を広げてくれるアレイについてご紹介いたしました。

アレイとは「配列」「整列」といった意味で、フォトダイオードなどセンサのコンポーネントとなる半導体を規則的に並べたものであること。
アレイによって単体では成しえなかった広範囲・高精度の検出・検知が実現されることなどをご理解いただけたでしょうか。

ひとくちにセンサと言っても、多種多様の製品があります。ご用途に合ったセンサがどれかわからない。

そんな時はお気軽にご相談くださいませ!