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MUS-IC™シリーズ フラッグシップモデル向け32bit D/AコンバータIC
BD34302EKV-ROHM

ROHMのMUS-IC-DACのBD34302EKV
BD34302EKV

ローム株式会社は、ハイレゾリューション音源*1の再生に適したMUS-IC™シリーズのフラッグシップモデル向け32bit D/AコンバータIC(以下、DACチップ)「BD34302EKV」を開発し、評価ボード「BD34302EKV-EVK-001」と併せて販売を開始しました。

MUS-IC™シリーズの第1世代オーディオDACチップ「BD34301EKV」は音質を高く評価され各社のフラッグシップモデルに採用されており、「BD34302EKV」はその第2世代品です。

ロームDACチップの基本コンセプトである「自然でフラットな音」を継承しつつ、MUS-IC™シリーズの「空間の響き」「静寂性」「スケール感」の3要素に加え、新製品は楽器の音の「質感」をリアルに表現することを目指しました。

BD34302EKVは、DWA(Data Weighted Averaging)*2の新アルゴリズムを搭載することで、代表的な数値性能であるTHD+N*3特性で-117dB(THD:-127dB)を達成し、よりリアルな質感を感じる音質を実現しました。

また、ノイズ性能を示すSN比も130dBとフラッグシップモデル向けDACチップにふさわしい性能を実現しています。

さらに、再生可能なサンプリング周波数も1,536kHzまで対応し、お客様が設計されたデジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)の高精度演算を最大限に活かすことが可能です。

そして、チャンネルあたり1つのDACチップを割り当てるモノラルモードにおいて、ローム独自のHD(High Definition)モノラルモード*4を搭載し、自然で滑らかな音の実現に貢献します。

また、MUS-IC™シリーズとして、細部にまで妥協を許さないクラフトマンシップも発揮されています。

これまで培ってきた音質設計技術を基に、楽器本来の「質感」をリアルに表現するため、BD34302EKVでは端子ごとに最適なボンディングワイヤーの材質を選択しました。

これらの特長により、高音質オーディオ機器メーカーが求める理想の音作りに貢献できます。

<背景>

DACチップは、オーディオ機器の音質を決める最重要部品の1つであり、ハイレゾ音源など高解像度の音源データから、情報を最大限に引き出してアナログ変換することが要求されます。

ロームは50年以上に渡るオーディオICの製品開発実績を基に、「音質設計技術」を確立し、高音質サウンド・プロセッサICや高音質オーディオ電源ICなど、音質にフォーカスした製品を開発してきました。

BD34302EKVの開発コンセプトと音質チャートについて

<MUS-IC™シリーズ DACチップのラインアップ>

品番 出力数
[ch]
分解能
[bit]
サンプリング
周波数
[kHz]
THD+N
(Typ.)
[dB]
SN比
(Typ.)
[dB]
DSD
クロック
[MHz]
デジタルフィルタ パッケージ
(サイズ[mm])
NEW

BD34302EKV

購入はこちら
データシート
2 32 32〜1,536 -117* 130 2.8,
5.6,
11.2,
22.5
Preset,
Custom,
External
ROHMのHTQFP64BV
HTQFP64BV
(12.0×12.0x1.0)

BD34301EKV

購入はこちら
データシート
32〜768 -115

*新DWAアルゴリズム使用時

<評価ボード>

評価ボードのBD34302EKV-EVK-001

品番:BD34302EKV-EVK-001

32-bit, 1536 kHz Sampling Stereo Audio D/A Converter

<ローム・オーディオICの最高峰「MUS-IC™」について>

ROHMのMUS-ICのロゴマーク

「MUS-IC™」(正式名称:ROHM Musical Device「MUS-IC™」)は、ロームの企業風土である「品質第一」「音楽文化への貢献」「垂直統合型生産」に、「音質設計技術」が合わさることで開発され、ロームの音質責任者が自信をもって送り出す最高峰のオーディオICにのみ使用されるオーディオデバイスブランドです。

詳細はROHM Musical Device「MUS-IC™」のWebページをご覧ください。 https://www.rohm.co.jp/mus-ic/

・「MUS-IC™」は、ローム株式会社の商標または登録商標です。

<用語説明>

*1) ハイレゾリューション音源(ハイレゾ音源)
一般的な音楽用CDで再生される音楽はサンプリング周波数44.1kHz、量子化ビット数16bitであるのに対し、ハイレゾ音源は、サンプリング周波数が96kHz以上、量子化ビット数が24bit以上のデータが一般的。つまり、ハイレゾ音源の情報量は通常の音楽CDよりも格段に多いため、高音質を実現することができる。
*2) DWA(Data Weighted Averaging)
複数のスイッチ素子を動作させてアナログ変換を行う際、素子のミスマッチを平準化することでオーディオ特性を向上させる技術。
*3) THD+N:Total Harmonic Distortion + Noise(全高調波歪み+雑音特性)
オーディオ機器の性能を示す指標の1つで、基本波に対して高調波が含まれる比率を表したもの。波形をどれだけ忠実に再現できるかを示しており、数値が小さいほど、より忠実であることを表す。
*4) HD(High Definition)モノラルモード
ローム独自のデジタル信号処理により、ビット(振幅)方向の分解能を向上させる技術。数値性能の向上や、楽器の質感が分かる滑らかな音に音質を向上させることが可能。
BD34302EKVの新機能のHDモノラルモードについて

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