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RoHSとは?「鉛フリー品」は「RoHS対応」ではないの?

半導体・電子部品や、電子機器について触れていると目にする「RoHS」という言葉。

そもそもRoHSとは何でしょうか?RoHS指令とは?

「鉛フリー品」という言葉もありますが「RoHS対応」ではないのでしょうか?

また、「RoHS対応」でも鉛を使用した製品があります。

それらの疑問を解決するため、今回はRoHSについて、わかりやすく、詳しく解説していきます!

RoHSとは

1. そもそもRoHSとは?RoHS指令って何?

RoHSは「ローズ」と読み、「Restriction of Hazardous Substances」の頭文字をとったものです。

RoHS指令という特定有害物質の使用制限に関するEUの法律が2003年に制定され、人体や環境に影響のあるような有害な物質の電子機器への含有を防ぐ目的があります。

販売した製品を搭載した販売先様の商品をヨーロッパ輸出を想定した場合にRoHS対応を要求されます。

RoHS指令にはRoHSRoHS2があり、RoHSでは有害物質として、6物質が指定されていますが、RoHS2では4物質が追加され、10物質となっております。

RoHS指令 対象物質(10物質)

 

規制物質名(略号)

最大許容濃度

備考

1

鉛(Pb)

0.1wt%

RoHS1

2

水銀(Hg)

0.1wt%

RoHS1

3

カドミウム(Cd)  

0.01wt%

RoHS1

4

六価クロム(Cr6+)

0.1wt%

RoHS1

5

ポリ臭化ビフェニル(PBB)

0.1wt%

RoHS1

6

ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)

0.1wt%

RoHS1

7

フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(DEHP)

0.1wt%

RoHS2で追加

8

フタル酸ブチルベンジル(BBP)

0.1wt%

RoHS2で追加

9

フタル酸ジブチル(DBP)

0.1wt%

RoHS2で追加

10

フタル酸ジイソブチル(DIBP)

0.1wt%

RoHS2で追加

2. 「鉛フリー品」はRoHS対応?

RoHS指令では、鉛の含有量についても規制されています。

しかし、「鉛フリー品」が「RoHS対応」ということではありません。

「鉛フリー品」とは、製品自体と製造現場で鉛を使用していない製品のことをさします。鉛(Pb)を含まないはんだのことです。

「鉛フリー品」以前の半導体は、はんだ付けの為にリードフレーム・端子部分に鉛を含有してたり、製造過程で鉛を使用していました。

「鉛フリー品」が「RoHS対応」ではないのはRoHS指令の規制対象物質が含まれている可能性があるからです。

鉛フリーの英語表記は「lead free」ですが発音は「リード フリー」ではなく「レッド フリー」です。

こちらの「lead」は「鉛」そのもの意味です。

半導体のはんだ

パッケージのリードフレーム:端子の英語表記は「lead frame」は同じ表記「lead」ですがこちらは「リード」と発音します。

こちらの「lead」は「導く」という意味の動詞「lead」からの派生です。

3.「RoHS対応」でも鉛を使用した製品がある?

「RoHS対応」でも鉛を使用した製品があります。

何故 RoHS指令では鉛を規制しているのに「RoHS対応」でも鉛含んだ製品が存在するのでしょうか?

それは技術的・化学的に代替不可な用途の物質に限り適用除外となる場合があるからです。

具体的に半導体の一例では「7a 高融点はんだ中の鉛」です。

RoHS鉛フリー品についてご理解いただけましたでしょうか?

半導体を購入される際に、RoHS指令が適合された商品であるかどうかは重要な項目となってきますので、ぜひ今回のお話を思い出していただければと思います。

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