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独自の回路・デバイス技術「TDACCティーダック™」で、安全動作と電力損失低減に貢献する
小型インテリジェントパワーデバイスを開発-ROHM

ROHMのBV1LExxxEFJ-CとBM2LExxxFJ-Cシリーズ

<要旨>

ROHMのBV1LExxxEFJ-CとBM2LExxxFJ-Cシリーズ

ローム株式会社は、エンジン制御ユニットやトランスミッション制御ユニットなどの車載電装システム、PLC(Programable Logic Controller)などの産業機器に向けて、40V耐圧1ch/2ch出力のローサイドインテリジェントパワーデバイス*1(Intelligent Power Device、以下IPD)「BV1LExxxEFJ-C / BM2LExxxFJ-Cシリーズ」8製品を開発しました。

IPDは、電子回路のオン/オフ制御に加え、回路を電気的破壊(異常時の過電流)から保護できる機能を搭載しており、安全で信頼性の高いシステム構築に貢献します。

新製品は、モータや照明など制御対象となる機器の下側(グランド側)回路に配置され、回路構成上、単体のメカニカルリレーやMOSFETからの置き換えが容易で設計しやすいのが利点です。

IPD内のパワーMOSFET部はオフ時の逆起エネルギー*2によって発熱しますが、新製品はローム独自の回路・デバイス技術「TDACC™」*3で電流を流すチャネル数を最適に制御することで、小型サイズを維持したままでは両立が困難な発熱抑制と低オン抵抗*4を業界で唯一実現。各種機器の安全動作と電力損失低減に大きく貢献します。

TDACC™を用いたパッケージの小型化により、業界で初めてSOP-J8パッケージにおける2ch出力40mΩ(オン抵抗)品を実現しました。1ch/2ch品ともに、40/80/160/250mΩの幅広いオン抵抗値を取り揃えたことで、顧客の多様なニーズに応えます。

また、過電流サージに対する壊れにくさを示す接触放電耐量において一般品以上の数値を達成しており、各種機器の安全動作に寄与します。

★おすすめ!新商品リーフレット

ROHMのIPD内MOSFET部の一般的な構造とローム独自のTDACC構造のイメージ比較

<背景>

近年、自動車分野や産業機器分野では、自動運転(自動化)に向けて技術革新が進む一方で、安全に対する要求がますます高まっており、有事の際にどのように機能安全*5を確保するかを念頭に置いた機器開発が求められます。

従来、電子回路のオン/オフ制御にはメカニカルリレーやMOSFETが採用されていましたが、システム異常時の保護機能がありません。

一方、IPDは機能安全の観点で保護機能があることに加えて、寿命や信頼性に優れていることから採用が進んでおり、市場が大きく拡大しています。

ロームでは、信頼性向上に対する市場ニーズに早くから対応し、2014年よりIPD専用プロセスを構築。今回、専用プロセスの大電流化とアナログ設計技術を組み合わせることで、より幅広いラインアップの構築を実現しました。

<新製品と一般品の接触放電耐量比較>

ROHMのBV1LExxxEFJ-CとBM2LExxxFJ-Cシリーズと一般品の接触放電耐量比較

<ロームのIPDラインアップ>

ROHMのIPDラインアップ

<新製品ラインアップ>

 
 品番 ch数 オン抵抗
Tj=25℃
(Typ.)[mΩ]
入力電圧
[V]
ドレイン・
ソース間電圧
(Max.)[V]
動作温度
[℃]
TDACC™
搭載
ComfySIL™
安全機能カテゴリ
パッケージ [mm]
NEW
BV1LE040EFJ-C
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データシート
 1 40 3.0 ~
5.5
40 -40 ~
+150
*FSs
 FS
 supportive
ROHMのHTSOP8-J8
HTSOP-J8
(4.9 × 6.0 × 1.00)
NEW
BV1LE080EFJ-C
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データシート
80
NEW
BV1LE160EFJ-C
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データシート
160
NEW
BV1LE250EFJ-C
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データシート
250
NEW
BM2LE040FJ-C
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データシート
2 40 ROHMのSOP-J8
SOP-J8
(4.9 × 6.0 × 1.65)
NEW
BM2LE080FJ-C
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データシート
80
NEW
BM2LE160FJ-C
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データシート
160
NEW
BM2LE250FJ-C
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データシート
250

*車載向けに開発したICで、機能安全に関する安全分析のサポートをすることが可能であることを示します。

※今後もローサイドIPD(エラーフラグ・スルーレートコントロール)、 ハイサイドIPD(ダブルエラーフラグ・電流センス・過電流ヒカップ動作可変過電流制限タイプ)ともに、TDACC™を搭載した新製品を開発予定です。

<ComfySIL™(コンフィシル)ブランドについて>

ロームは、製品によって社会システムの安全・安心・快適に貢献できるように、機能安全を設計するお客様など、ステークホルダーに向けてComfySIL™(コンフィシル)ブランドを立ち上げました。 この、ComfySIL™、機能安全に向けた、ComfySIL™の思想に準ずる製品に与えられるものであり、自動車分野のみならず産業機器分野の機能安全も視野に入れています。

ComfySIL™のロゴマーク

ComfySIL™ 特設サイト:https://www.rohm.co.jp/functional-safety

※ComfySIL™は、ローム株式会社の商標または登録商標です。

<アプリケーション例>

◇BCM(Body Control Module)、外装・内装ランプ、エンジン、トランスミッションなどの車載電装機器
◇PLC(Programable Logic Controller)などの産業機器

そのほか、幅広いアプリケーションに採用可能です。

<一般的なスイッチとの比較>

◇メカニカルリレーとの比較

ROHMのIPDとメカニカルリレーの比較

◇MOSFETとの比較

ROHMのIPDとMOSFETの比較

<ハイサイドIPDとローサイドIPDの比較>

ROHMのハイサイドIPDとローサイドIPDの比較

<用語説明>

*1) インテリジェントパワーデバイス(IPD)
電子回路のオン/オフ制御に加え、回路を電気的破壊(異常時の過電流)から保護できるデバイス。従来から採用されているメカニカルリレーと異なり機械的な接点がないため、寿命、信頼性、静音性に優れる。また、一般的な半導体スイッチ素子であるMOSFETは過電流によって破壊に至る可能性があるが、IPDは保護機能を搭載しており、安全で信頼性の高いシステム構築が可能となる。
*2) 逆起エネルギー
モータやコイルなどの誘導性負荷は電流を流し続けようとする性質があり、IPDをオフしても電流を流し続けようとするために発生するエネルギーのこと。
*3) TDACC™
IPD内のパワーMOSFET部がオフ時の逆起エネルギーによって発熱する際、電流を流すチャネル数を最適に制御することにより、小型サイズを維持したままでは両立が困難な発熱抑制と低オン抵抗を実現した、ローム独自の回路・デバイス技術。

・「TDACC™」は、ローム株式会社の商標または登録商標です。

*4) オン抵抗
MOSFETオン時のドレイン・ソース間の抵抗値のこと。数値が低いほど導通時のロス(電力の損失)が少なくなる。
*5) 機能安全
機能安全とは、「監視装置や防護装置などの付加機能によるリスク低減策」であり、安全方策(安全を確保するための考え方)の1つ。自動車分野における機能安全は、電子システムの故障などにより機能不全が発生した場合に、人体への危害を発生させないようリスクを受け入れられるレベルまで減らして安全にすることである。

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